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富嶽三十六景の切手風目打ちシール作ってみた

富嶽三十六景の切手風目打ちシール作ってみた

葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」の全作品がアメリカ・ニューヨークで行われたオークションで、およそ5億4000万円で落札されたというニュースが飛び込んできました。最近の円安の影響もあると思いますが、最近海外では浮世絵が高値で取引されるようになっているという内容でした。このニュースをきっかけに、浮世絵の価値が再評価されていることに興味がわき、その評価の源泉や高値で取引されている理由について調べてみました。

詳しく調べていく中で、浮世絵の素晴らしさや富嶽三十六景のような連作の魅力がわかってきました。その魅力をもっと身近に感じてもらえる方法を考えたところ、弊社オリジナル商品の切手風目打ちシールと相性が良いのではと感じました。そこで、通常1シートに9柄ほどしかデザインできないシールの特大版を作り、「富嶽三十六景」を網羅した商品を作ってみることにしました。

葛飾北斎とは

葛飾北斎は江戸時代を代表する絵師の1人で、ちょうど「錦絵」が誕生した頃である1760年に今の墨田区の辺りで生まれました。特に70歳を過ぎてから出版された、富士山を望む様々風景を描いた大判錦絵の版画集「富嶽三十六景」が有名です。中でも第一図目とされる「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」が有名で、北里柴三郎が描かれた新千円札の裏面にも描かれています。三十六景という題名ですが、実は最終的に四十六図製作されています。この画集が大変な人気だったために版元たっての要望で十図が追加で製作されたそうです。

名称:冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏
員数:1枚
作者:葛飾北斎筆
時代世紀:江戸時代・19世紀
品質形状:横大判 錦絵
冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏
出典:国立博物館所蔵品統合検索システム(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-11177-4)

北斎人気

葛飾北斎は世界のアートを変えた人物としても知られています。当時の日本人にとってありふれた物であった浮世絵ですが、海外から見るとその芸術性の高さや技術力の高さは驚きに値するものでした。浮世絵の余白に対する美意識や強調された輪郭線、グラデーションのようなぼかし表現、そして豊かな色彩、これら全てがヨーロッパの著名な画家たちに多大な影響を与え、その流れは現代のグラフィックデザインにまで及んでいます。

中でも北斎画は、写実性よりダイナミックさが強調されており、主体となる対象物を大胆に配置した斬新な構図、躍動感あふれる江戸の庶民の生き様が描かれています。これらは日本を代表する絵画として大変な人気を博しました。

名称:冨嶽三十六景・穏田乃水車
種別:絵画 > 日本 > 浮世絵
作者:葛飾北斎筆
時代世紀:江戸時代・19世紀
品質形状:紙本版画
冨嶽三十六景・穏田乃水車
出典:国立博物館所蔵品統合検索システム(https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-11176)

現在でもその人気は衰えず、1998年には「この1000年間で最も偉大な業績をあげた世界の100人」というアメリカのライフ誌が企画したランキングで、日本人として唯一ランクインしています。

作品であって作品でない錦絵

北斎画が評価された理由の一つに、日本独自に発展した版画の技術があります。その技術の最たるものが錦絵です。浮世絵は江戸時代の風俗を描いた絵画全体のことを指し、錦絵はその中の多色刷りの木版画のことをいいます。錦絵の製作には版元、絵師、彫師、摺師などによる厳密な分業体制が取られ、世界にも類を見ない色彩豊かな印刷物であったのにもかかわらず、大量生産を可能にし、安価に販売されていました。

北斎の活躍した天保年間(1830~44年)の蕎麦1杯の値段が16文で、現在の価格にすると大体500~600円でした。同時期に錦絵は1枚30~40文で販売されていたので、大体蕎麦2杯分の1,000円程度で買える代物でした。

名称:見附(みつけ) 浜松へ四里八丁
種別:絵画 > 日本 > 浮世絵
作者:葛飾北斎筆
落款印章: 画狂人北斎画
時代世紀:江戸時代・19世紀
見附(みつけ) 浜松へ四里八丁
※看板に壱膳十六文と記載があります。
出典:https://colbase.nich.go.jp/collection_items/tnm/A-11176

そのため、浮世絵は美術品というより一般大衆向けの娯楽品(商品)という位置付けでした。実際には世界の美術史を変えるほどであったのに、それが当たり前のように存在したが故にその本当の価値に気づかず、結果的に海外へ安価に流出したり処分されてしまったりしました。残念ながら戦災の影響もあり、現在日本に残された良質な作品は非常に限られています。

切手風目打ちシールになった富嶽三十六景

アメリカでは手紙やカード、日記や手帳、ラッピングにシールを貼る文化があり、切手風のシールも大変人気があります。この文化に合わせて主に海外の方向けに富嶽三十六景をシールにしてみたらどうかというアイデアが湧きました。

まず富嶽三十六景の原画の大きさを調べたところ、おおよそ縦27cm×横39cmでした。そこでシールのサイズを1/100にして縦27mm×横39mm、A4サイズのシール用紙に36面付けで印刷し、目打ち加工をすることで、縦横比が原画と同じミニミニサイズの富嶽三十六景切手風目打ちシールが出来上がります。先に紹介した通り、富嶽三十六景は本来四十六図ありますが、今回はサイズに収まるようにあえて初期の三十六図のみを配置したデザインにしています。富嶽三十六景には商用利用可能なデータがありますので、本製品にはそちらを利用しました。

さいごに

果たしてこのシールが人気商品になるのだろうか…。

弊社ではペーパーアーツという無地の切手風目打ちシールを販売しているサイトを運営しています。シールへ自分の作品を印刷して楽しんだり、販売したりしている方がたくさんいらっしゃいます。まずはこのサイトで日本国内向けに販売してみることにしました。将来的には海外販売もできないかと考えています。

販売している無地の切手風目打ちシールはA6サイズがメインですが、今回ご紹介した製品のように、サイズ違いなどの特注品も製作できます。大きいものや小さいものなど、皆様の作品や用途に合わせたデザインが再現可能です。興味がありましたら、是非お問い合わせフォームよりご連絡ください。

参考サイト

PAPERARTS

https://paperarts.base.shop/

NHKニュース 「葛飾北斎の「富嶽三十六景」 全作品が5億4000万円で落札」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240320/k10014396731000.html

すみだ北斎美術館(富嶽三十六景などの作品を収蔵しています。)

https://hokusai-museum.jp/

太田記念美術館

http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

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