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透けなくたって中身は見える!これが抜き屋の紙製ファイル「ハニカムファイル」のご紹介

弊社は昨年脱プラの観点で、クリアファイル製品からの代替先として紙製ファイル「Block File」をラインナップに加えました。
日本生命のプラスチッククリアファイルゼロの目標設定を始め、脱クリアファイルの動きは昨年急速に広がりを見せました。

紙製ファイルについては印刷業界各社からいろいろなものがでており、弊社の「Block File」以外にも様々なものがあります。
Block Fileの特徴は他社のそれと比べ厚みのある紙を使っているので耐久度と質感が良いことですが、全面に印刷が入るため、物理的に中を見ることができません。

中身を見えなくすることで機密性を保持する効果があったのですが、クリアファイルの特徴は透明で中身が見えるというところにもあるので、「Block File」はよくノベルティである印刷有クリアファイルの置き換え対象にはなるものの、普通のクリアファイル代替先としては中が見えないことがネガティブ要素になっていました。

この中身を見たいという要望を叶えるために各紙製ファイルのメーカーもいろいろな策を講じており、半透明の素材を使ったり、新素材を開発したりと、試行錯誤しているようですが決め手に欠けているのが実情です。

弊社はこの課題に対し、打抜き業者ならではのソリューションを提案します。それが今回ご紹介する「ハニカムファイル」です!

 

透明紙製ファイルの弱点

上記の通り中身を見せるためにクリアファイルに近い見た目の紙を使うことをまずは各社考え、そういった紙製ファイルも実際に数多くあります。ただそういった素材はどうしても薄い素材にならざるを得ず、ファイルとしてはかなりペラペラな印象となってしまい、クリアファイルの置き換えとしては違った意味で機能が足りません。

また石灰石からできた紙(名称は伏せます)などもありますが、半透明性は確保されているものの、実は他の古紙とあわせてリサイクル処理ができなかったり(区分しなければならない)、結局樹脂がある程度混ざっていたり、硬いために加工が難しかったりと問題点も多いことが分かっています。

 

クリアファイルはコスパ最強。紙製はどうしていくべきか?

実際問題、クリアファイルはコストパフォーマンスが非常に高い製品です。わずか数円で透明で軽く耐久性・耐水性のあるファイルが手に入るのです。紙製のファイルがこのコストパフォーマンスを超えるには相当大ロットで作成して安くしていくか、パフォーマンス部分を向上していくか以外にありません。

中身が見える紙製ファイルが欲しいという要望は多く、弊社の紙製ファイルもこの点をクリアしていく必要がありました。ただ素材を変えるだけではどうしても他の機能がその分落ちてしまいます。

 

物理的に見えるように

我々は抜き屋ですから、窓を開けて中身が見えるようにすることを考えました。そうすれば紙の素材を変えなくても物理的に中身を見えるようにすることができます。いろいろな窓を考えたのですが、四角いと角が破けるし、窓が大きすぎて見栄えがよくありません。かといって、丸型は隠れる面積が多く中身がよく見えない欠点があります。

悩んでいたあるとき、当社の社長がふと思いついたのが蜂の巣でした。

 

自然界でも見られるハニカム構造

蜂の巣=ハニカム構造とは正六角形が並んだ構造体のことです。つまり正六角形の窓を並べた配置を考え付いたのですが、よくよく調べるとハニカム構造は蜂の巣に留まらず自然界の様々な場所で見かけることができることがわかりました。たとえば昆虫の複眼、亀の甲羅など・・実は正六角形は平面充填可能な図形のなかで最も周が短い図形なのです。

全体がいびつにならないため安定した構造が保たれ、また面積当たりの孔数を最も効率よく増やせるので、社内検証では表面積に対して70%の孔面積を配置でき、中身を確認するにも問題が無いことが実際に作って見てわかりました。

 

作業性も確保しなければならない

ハニカム構造がとても効率の良い窓配置であることがわかりましたが、製造コストが高すぎては意味がありません。そこは抜き屋の真骨頂。出来る限り手間をかけずにハニカム孔をあけられるように型や打抜きの技術、知識を総動員して開発を行いました。既存の型ではつなぎの問題などでどうしてもうまく穴を落とすことができなかったのですが、そこは数十年のキャリアを持つ当社の専務が解決をしてくれました。

詳しいことは言えないのですが、結果として「Block File」から打抜きコストを変えることなく製造できるまでに持っていくことができたのです。

 

紙の組み合わせでより環境に優しく

ハニカムファイルはBlock File同様印刷も入れることができるため、ノベルティなど広告媒体としての価値も維持でき、紙斤量もデフォルトでは180kgベースのかなり厚めのものを採用しています。弊社のハニカムファイルは紙の種類を選ばないため、例えば卵の殻を利用した「CaMISHELL」等を利用すればより高い環境効果を得ることも可能です。
参照:CaMISHELLについて

 

まとめ

今年になって、従来のハニカムファイルを更に改良した「ハニカムハーフ」も開発し、より使い勝手を増すことにも成功しました。ハニカムファイルは東京紙器で意匠権も取得しているため、弊社にしかできないオリジナル紙製ファイルとして展開していきたいと考えています。

500部~数十万単位までの幅広いロットに対応可能ですので、中身の見える紙製ファイルを作りたい方、そういったものを提案したい方、「ハニカムファイル」を是非ご活用ください。サンプルをお送りすることもできますので、是非その旨お書き添えのうえ、ホームページの問い合わせフォームより、お問い合わせください。

百聞は一見に如かず!お問合せお待ちしております!

 

「Ideaを形に。」東京紙器株式会社
山田俊英
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