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平面でも立体でも。切り絵御朱印製作の流れ

切り絵御朱印、ますます世の中に広がってきています。
もはやアート作品の1ジャンルともいえる勢いで、日々instagramその他SNSなどで新たな切り絵御朱印を見かける状況です。
曼荼羅のような細かい柄を切った物なども増えており、手ではとても量産できない繊細な切り絵御朱印も多くなっていますね。

こうした中で、自分のお寺、神社でも作ってみたい!となるのが人間の性なのですが、どうすればいいのかさっぱりわからないという方も多いのではないでしょうか。

当社は15年以上レーザーの紙加工に携わっている老舗ですが、その長きにわたる経験といくつか切り絵御朱印の案件をいただくなかで、当社なりの製作の流れが出来上がってきました。本日はその流れをご紹介します。

 

レーザーはデータがなければ始まらない

まずそもそもレーザーカットとは、発振器から照射されるレーザービームをレンズで集光し、集光部の温度を急激に上昇させることで加工を行う加工技術のことをいいます。虫眼鏡で太陽の光を集光すると紙が焼けるのを思い出すとわかりやすいです。太陽と違って出力を制御できますので、そのパワーや照射時間調整などにより、様々な加工が可能なのです。

ほとんどのレーザーカット装置は各メーカー独自の専用ソフトウェアがあり、ソフトウェア上でカットライン(座標)や各種パラメータを命令することで機械が動作する仕組みです。
ですので、レーザー加工をする場合、まず加工用データを用意しなければなりません。

 

データの形式

専用ソフトウェアはCADやAdobe Illustratorのデータ形式(以下:aiデータ)と互換性がある場合がほとんどで、それらのデータから専用のレーザーカットデータに変換できることでユーザの利便性を高めています。

当社にあるレーザー機器もaiデータから変換して加工データにすることができますので、レーザー加工の場合、原則aiデータ形式での入稿をお願いしています。
よって自力でaiデータを用意することができれば、それを加工データに変換することですぐに加工が始められます。

 

イラストレータなんて使えない!一体どうしたら・・

ただ、aiデータは専門知識が必要ですので、日ごろから印刷に携わっているか、デザイナーでもなければ簡単に用意することができません。
特に今回の切り絵御朱印の場合は、お寺や神社の方ですので、用意できないケースのほうが多いでしょう。

仮にaiデータを作れるにしても、切り絵御朱印の場合一枚の紙を加工して作るケースが多いので、「切り絵」の名の通り全てを繋げて脱落しないようにデータ自体にも工夫が必要なため難易度が高いのです。

さらに立体御朱印希望であれば言わずもがな・・ポップアップの知識も必要になります。

 

デザイン・データ作成からokです!

当社はその歴史を通じて何名かの切り絵作家様とも取引をさせていただいてきました。
そういったネットワークを通じて、写真やイラストからでも切り絵御朱印用データを作成することができるようになりました。

難易度も高いので多少お時間はいただきますが、再現性の高いデータを作成することができます。
切り絵御朱印はほとんどのケースで写真、イラストからデータを作成しています。

表現したい仏像写真、神社そのものの写真、イラストなどなどをいただき、出来るだけ具体的なご要望をお聞きしてデザイン→データ作成を進めていきます。
デザインはやり直せばやり直すほど手間と費用がかかってしまうので、最初の要望が具体的であるほどありがたいです。

 

その後まずはデザイン案をpdf等でご確認いただき、最終的な校了をいただくまで修正をしていきます。デザインが固まったら実際のレーザーカットを通し、加工に不適な部分を手直しして完全データにしていきます。

一連のデータ作成については、1件につき¥30,000~いただいております。(内容ごとに個別見積)立体御朱印の場合、パーツごとにデザイン料が発生いたします。

 

データができたらサンプルカット→加工見積

データが出来上がりましたら1部サンプルカットを行い、必要部数や仕様にて加工見積を算出いたします。
そしてご発注をいただいたのち、加工進行→納品となります。

立体御朱印の場合はポップアップ構造の設計も必要なので、パーツデザイン完了後にも多少修正が入ったり、お時間をいただいたりするケースがあります。希望の構造によっては構造設計費が別途発生いたします。

ご依頼いただいてから加工見積のフェーズまで大体2~3週間ほどかかります。最終的にはその期間+加工期間が必要ですので、ご希望の納期がございましたら、お早めにご相談ください。

 

ご注文の流れ

※デザイン依頼→デザイン校了・サンプルカットまで約2-3週間
※加工は部数・仕様によるが、実績では2-4週間が多い(数百~3,000部くらい)


まとめ

漠然と切り絵御朱印製作はレーザー加工でやっていることはわかったのでとりあえずネットで見つけたところに聞くか、となりがちですが、レーザーにもそれぞれ特徴や注意点があり、データをどうするのかという課題もあるのでそう簡単にはいかないのが実情です。

当社の強みは細かい加工でも対応できること、立体御朱印の対応ができることです。
デザインから印刷まで一気通貫での対応が可能なこと(これをできるところが意外と少ないのです)
どれも経験がなければ難しいことであり、紙加工を営んでいる当社の真骨頂でもあります。

こんなものを作ってみたい、こういうことはできないか、などのアイデアの種も形にいたしますので是非是非お問合せください!

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山田俊英
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